社会医療法人財団 池友会 福岡和白PET画像診断クリニック

電話 TEL 交通アクセス アクセス メニュー

新着情報

2022.08.01 お知らせ

線虫がんリスク検査(NーNOSE) 中・高リスクの方へ、当クリニックの見解(一部改変)

線虫がんリスク検査(N-NOSE)にて中程度リスク以上となられた方からのお問い合わせが多いですので当クリニックの見解を記載いたします。少々長いですがPET-CT検査の御予約・お問い合わせの前に是非一度お読みください。

N-NOSEは簡便で身体の負担が無くさらに比較的安価でもあり、早期のがんを発見して多くの命を救うことに貢献することができる可能性をもつものかと思われます。しかし一方では現時点では高リスク臓器が特定できないという点から多くの方を過度に不安な気持ちにさせてしまっているという側面もあります。

2022年7月からN-NOSEの判定に対するその後の検査推奨(参考)が変更されたようです。これまでは受診者の約20%が中~高程度(C・D・E判定)リスクということで人間ドックや5大がん検診を受けるように記載されていましたが、7月よりC判定のうちC1、C2はA、B判定と同様にN-NOSE再検を推奨するという方針に変更されているようです。これによりC3、D、E判定の方(受診者の約10%)がN-NOSEアフターサービスに相談の上、人間ドックや5大がん検診を受けるように推奨ということになったようです。
統計から日本人のがん罹患率を1%としますと、現在がんと診断を受けていない人の100人に1人ががんを持っているということになります。N-NOSEを受検すると、100人中10人がC3・D・E判定となりますので、実際にがんに罹患している人の約10倍の方にC3・D・E判定が出されるということになります。ですので単純に考えてC3・D・E判定となっても実際にがんがある可能性は10人に1人(10%)程度になると思われます。

N-NOSEのサイトで発表されている臨床試験時のデータ 感度(86.3%)、特異度(90.8%)という数字からも10人検査を受けるとまずそのうち1人程度が検査陽性となり、陽性の人の中で実際にがんがある人は10人に1人以下という計算になります。

以上のことから、多くの方が実際にはがんはないのに中から高リスク、となってしまっています。またもしがんとしても治癒できる早期のがんも相当数含まれていると考えられますので陽性になってしまったからといって過度に心配される必要はないと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・
 *これまではN-NOSE受診者の方の20%の方がC・D・E判定という事でがん検診受診を推奨されていましたので、がんがみつかる可能性はその20人のうちに1人(5%)程度という計算になっていました。これまで当クリニックでC・D・E判定ということでPET-CTを受診された方(2022年6月までで約250名)では、実際に検査でがんが判明した方は、5%よりもさらに低い結果となっています。
 *感度86.3%などのデータは臨床研究におけるデータとのことですので、この数字がそのまま一般の方向けの検査で同じくらいの数値になるのかは不明です。
 *がん有病率というのは実際にどれくらいなのかがつかみにくく、不明確な数字です。参考までにN-NOSEに関係なく、PET-CT検診を受けられた方でがんが指摘されるのは概ね1~2%の間です。御高齢で仮に5%とかなり高い有病率を設定しますと、理論上はN-NOSE陽性の方で実際にがんが存在する人は3人に1人程度にまでなるかと思います。しかしN-NOSEは比較的若い方が多く受けられておられるようですので、前提の有病率は低くなり、陽性の方で実際にがんが存在する可能性は10人に1人より少なそうです。
​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・​​​​​​​・

中・高リスクとなってしまった場合でもがんに罹患している可能性が強いというわけでは無いのですが、中・高リスクとなってしまった以上はなにかしら次の行動をしないとせっかくN-NOSE検査を受けた意味がありません。2022年7月からはN-NOSEの方でアフターサービスということで電話相談を受け付けるようになったみたいです。そこでどのような対応・返答、推奨などをされているのかわかりませんが、リスク臓器が特定できないという点は変わりませんので、その後の受けるべき検査を考えていく、というのは非常に難しい問題であることはこれまでと同様と思われます。

次にどのような検査を受けるべきか?という質問に対し、すべての人に当てはまるような明確な一つの正答は無いと思われます。
最近他に受けられた検査、既往歴、性別、年齢、家族歴、予算、考え方など個人ごとに異なる要素がたくさんあります。

まずN-NOSEをもう1回受けてみて、結果がどう変わるか、変わらないのかを確認するというのも考え方としてはあると思います。ただし仮にD判定がB判定になったとして安心できるかどうかは個人の性格次第だとは思われます。何回受けてAもしくはB判定が続けば、安心できるでしょうか。複数回の受検となればそれなりにコストもかかります。(そのように判定がころころ変わりうるものか、変わってもいいものかどうかはわかりません)

国が検診の受診を推奨している5大がん検診(胃、大腸、肺、乳腺、子宮)をとりあえず受けてみる、もしくは年齢・性別から確率の高いがんをスクリーニングしていく、というのも考えられます。しかし良くも悪くも大多数の人はがんは発見されません。そこで5大がんや可能性が高いがんがなかったのでもう大丈夫だ!と冷静に割り切ることができる人は多分少数だと思います。多くの人が次に何か検査したほうがいいのだろうか...と不安を抱え続けることになりそうです。そしてさらにどこまで検査しても不安がぬぐえない状況になると思います。N-NOSEに限らず、腫瘍マーカー、その他のがん検診に関するリキッドバイオプシー検査の多くに共通した最大の欠点は、検査自体は簡便ですが、陽性となってしまった場合の心理的負担がかなり大きいという点です。
N-NOSEでがんリスクが中程度から高程度と判定されてもかなり偽陽性(実際にはがんでは無い)の確率が高いですので最初から全身をくまなく必死に検査していく必要性は、数字上・理論上では低いと考えられると思います。しかし可能性は低くても実際にがんを持っている人もいます。自分の命はひとつしかありませんので、どうしても心配になってしまう方が多いと思います。集団レベルで考えて数字・理論で次に受ける検査の有効性・妥当性を検討するのと、命を守るために自分のために次の検査を選択していくのは全く状況が異なります。数字・理論では万が一は許容されますが、個人で考えると許容しがたいものです。”N-NOSEや検診の腫瘍マーカー異常なんてほとんど当てにならないから、無視してよい”というようなちょっと荒っぽい記載もネット上では散見されるようですが、なかなかそう割り切れるものでは無いと思います。

心理的な面も踏まえますと、一般的な住民健診や会社の健診くらいしか受けていません、というような方にはPET-CTを最初から行うというのも有力な選択肢の一つと考えます。
もちろん完璧な検査では無いですが全身を比較的高い精度でスクリーニングできます。どこにがんがあるかわからないが、どこかにあるかも、という状況では多くの臨床医がまず一番に思い浮かべる検査と思います。
PET-CTの良い点は薬によるアレルギー反応はまず生じないこと、検査の苦痛が非常に少ないこと、がんの精密検査や検診にてすでに多くの実績があり有用性が確立されている成熟した検査ということなどです。保険診療では早期胃がんを除くすべての悪性腫瘍にてPET-CT検査の利用が認められています(他の画像検査で判断が難しい場合、とう制限はあり)。
PET-CTの一番の問題点は費用が高額という点です。特殊な薬剤を用いますのでどうしても高額になります。N-NOSEで高リスクと判定されても実際にはがんが無い人が圧倒的に多いですので、コストパフォーマンスは良くないというか、かなり悪いということになるかもしれません。また次によく欠点として挙げられるのは少量ですが放射線ひばくがあるという点です。ただしひばくに関しては小児・妊婦の方を除けば年に1回程度受ける程度では健康被害を及ぼす可能性はまず無いに等しいと考えられますので、実際はそれほど神経質になるものでは無いと考えます。

N-NOSEでは少なくとも15種類のがん検出に有効とのことですのでこれらのがんを一つ一つ狙って検査していくのは大変です。基本的に健康保険はきかずに100%自己負担ですので費用もかなり高額になってきます。また実際には15種類以外の有効性が確認されていないがんに線虫が反応して陽性になっているという可能性もあると考えられます。他の検査をたくさん行っても、なかなか不安をぬぐうのは難しそうです。そうなると検査の手間や苦痛、安全性なども考えると高額ではありますが最初からPET-CTをするのがいいのかな?と思います。
​​​​​PET-CTの検出力がそれほど高くないがんで、かつ疾患頻度が高く致命的になりやすいのは胃がんです。PET-CTにて異常がなかった場合には、基本的に胃カメラは追加でお勧めしたいと考えています。
PET-CTにて異常がなく、さらに胃カメラでも異常が無いとなれば、深刻な状態の急を要するようながんがかくれているという可能性は相当低くなると思われます。もちろんごく早期のがんを見つけられない可能性はあります。しかし早めに対応しなければならないレベルのがんであればかなり発見できると思います。​​​​​​​他の検査と同様に絶対にがんは無いとは言えないですので、完全に不安が消えるという訳では無いのかもしれませんが、ある程度は安心して頂くことができるのでは無いかと思います。
早期がんの検出はPET-CTでは困難という記載が散見されますが、PET-CTで見つかるようながんはすでにほぼ手遅れとういような事では全くありません。

最終的に、N-NOSE検査陽性の方にPET-CTを含め、どれだけたくさんの詳しい検査をしても理論上、大多数の方は何も見つかりません。どこかでは気持ちを整理して割り切らないといけません。実際にすでに多くの方がN-NOSE陽性ということでPET-CTを受診されましたが大多数は何もみつかっていません。もし体のどこかにがんの芽のようなものが存在していたとしても、画像などの検査で客観的に発見できなければ普通は治療もできませんし、また定期的に検診受診をして進行がんとなる前に発見できればいいと思います。
実際、毎年PET-CTを定期的に受診されておられる方も多くおられますが、1年前のPET-CT検診にで異常なしの方に、その1年後のPET-CT検診で手遅れの進行がんが見つかるというようなケースは極めてまれです。

*N-NOSEをきっかけとして、当院のPET-CTを受診されて早期がんがみつかり、無事に根治手術につながった方もおられます。
(こちらの公式facebookにも情報を追加記載しています ”がん検診、リキッドバイオプシー かPET-CTか?”)
 https://www.facebook.com/fukuokawajiropet 

​​​​​​​
当クリニックにて自由診療によるPET-CTを受けられる場合にはご希望であれば検査の結果を面談にて担当医自ら御説明させていただきます。
紙による検査結果通知だけという施設も多いとかと思われますが、医療に詳しく無い方はその後の対応などについての判断が難しいことも多いと思います。簡単にでも検査結果を直接御説明することで、受診者様の不安を少しでも解消したいと願っています。
検査結果に応じて今後の追加検査のご提案などをさせていただきます。必要な場合は適切な医療機関のご提案、紹介状作成をさせていただきます(追加の費用は一切かかりません)。
最終的な結果報告書と画像データは医師2人によるダブルチェックを行い郵送いたします。担当医はいずれもPET-CT検査に長く携わっている放射線診断専門医かつPET核医学認定医・核医学専門医です。また必要な場合は併設の福岡和白病院の各専門診療科医師からの助言を得たうえで検査報告書の作成を行います。
撮像に用いる機器は開院以来更新を重ねており最高水準の装置を有しています。
高額な検査にはなりますが、受診者の皆様のがん発見、また不安を和らげるお役に立てればと切に考えています。

*****************************************************************
追記

PET-CTと合わせて内視鏡検査や腫瘍マーカーなどを同時にできませんか?というお問い合わせを多く頂いております。

大変申し訳ありませんが、当クリニックではPET-CT以外の検査依頼は対応できません。
尚、線虫検査陽性とのことでPET-CTを受診された場合、PET-CTの結果次第で他にお勧めするべき検査が変化することも十分考えられます。
また、仮にPET-CTにて異常を疑われた場合は、保険診療にて精密検査となるケースもあると思われます。
二度手間とはなりますが、PET-CTををうけるということであれば、まずPET-CTを受けてからその結果次第で次を考えて頂いたほうが体への負担、また費用の面でもメリットがあるかと思います。
(その際は年齢などの条件があえば自治体の補助で検診の内視鏡検査などが可能な場合もありますので、居住されている各自治体のサイトなどもご確認いただければと存じます。)

一般健診など何も受診されていないという方であれば、当クリニックの提携施設であります福岡和白総合健診クリニックにて生活習慣病のチェックなども含めた各種PETドックの御予約も可能です。
こちらでは各種オプション検査も含め、一度に予約が可能ですので御希望の場合はお問合せください。
https://www.fw-kenshin.net/petdock