社会医療法人財団 池友会 福岡和白PET画像診断クリニック

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2021.01.26 お知らせ

線虫がんリスク検査陽性の方へ、当クリニックの見解

線虫がんリスク検査(N-NOSE)にて陽性となられた方からのお問い合わせが増えておりますので当クリニックの見解を記載いたします。

N-NOSEは画期的な検査と思います。早期のがんを発見して多くの命を救うことに貢献するものかと思われます。しかし一方で多くの方を過度に不安な気持ちにさせてしまっているという側面もあります。

N-NOSEのサイトで発表されている検査の感度(86.3%)、特異度(90.8%)、さらにがん有病率を1%と仮定して計算しますと、10人検査を受けるとまずそのうち1人程度が検査陽性となります。
そして陽性の人の中で実際にがんがある人は10人に1人以下です。多くの方が実際にはがんはないのに検査陽性となってしまっています。またもしがんとしても治癒できる早期のがんも相当数含まれていると考えられますので陽性になってしまったからといって過度に心配される必要はないと思います。

とはいえ陽性となってしまった場合は次の検査をしないとせっかく線虫検査を受けた意味がありません。N-NOSEのサイトや結果表では医師にご相談ください、となっているようです。持病などで通院されているかかりつけの医師がいればついでにちょっと相談されてみても良いかもしれません。そうでなければ御自身でまずどこの医師に相談するか、どんな検査を受けるかを考えることになります。またN-NOSEの利用規約に記載されている通り、線虫検査陽性ということだけでの受診や検査は健康保険適用外となり、検診と同じようにすべて自由診療(100%自己負担)です。

次にどのような検査を受けるべきか?という質問に対し、すべての人に当てはまるような明確な一つの正答は無いと思われます。
最近他に受けられた検査、既往歴、性別、年齢、家族歴、予算、考え方など個人ごとに異なる要素がたくさんあります。

線虫の他には一般的な住民健診や会社の健診くらいしか受けていません、というような方にはPET-CTをまず行うというのは非常に有力な選択肢の一つと考えます。
もちろん完璧な検査では無いですが全身を比較的高い精度でスクリーニングできます。どこにがんがあるかわからないが、どこかにあるかも、という状況では多くの医師がまず一番に思い浮かべる検査と思います。
PET-CTの良い点は薬によるアレルギー反応はまず生じないこと、検査の苦痛が非常に少ないこと、がんの精密検査や検診にてすでに多くの実績があり有用性が確立されている成熟した検査ということなどです。
PET-CTの一番の問題点は費用が高額という点です。特殊な薬剤を用いますのでどうしても高額になります。次に少量ですが放射線ひばくがあるという点です。ただしひばくに関しては小児・妊婦の方を除けば年に1回程度受ける程度では健康被害を及ぼす可能性はまず無いに等しいと考えられますので、実際はそれほど神経質になるものでは無いと考えます。

N-NOSEでは15種類のがん検出に有効とのことですのでこれらのがんを一つ一つ検査していくのは大変です。胸部のCTを撮影して、マンモグラフィ撮影して、子宮がん検診をうけて、腹部超音波検査を受けて、胃カメラをしてなどしていると、基本的に健康保険はきかずに100%自己負担ですので費用もかなり高額になってきます。また実際には15種類以外の有効性が確認されていないがんに線虫が反応して陽性になっているという可能性もあると思われます。検査の手間や苦痛、安全性なども考えると高額ではありますが最初にPET-CTするのがいいのかな?と思います。

PET-CTでの検出力がそれほど高くないがんで、かつ疾患頻度が高く致命的になりやすいのは胃がんです。PET-CTにて異常がなかった場合には、基本的に胃カメラは追加でお勧めしたいと考えています。
PET-CTにて異常がなく、さらに胃カメラでも異常が無いとなれば、深刻な状態のがんがかくれているという可能性はかなり低くなると思われます。もちろん絶対に無いとは言えないのですが。
その他の追加すべき検査については、前に挙げました個人ごとの異なる要素によるかと思います。
また結局のところ線虫検査陽性の方にどれだけたくさんの詳しい検査をしても10人のうち9人は何も見つからないのです。どこかで気持ちを整理して割り切らないといけません。

当クリニックにて自由診療によるPET-CTを受けられる場合にはご希望であれば検査の結果を面談にて担当医自ら御説明させていただきます。(ただし土曜日受診の場合は一部日程を除いて結果説明はできません。)
紙による検査結果通知だけという施設も多いとかと思われますが、医療に詳しく無い方はその後の対応などについての判断が難しいことも多いと思います。簡単にでも検査結果を直接御説明することで、受診者様の不安を少しでも解消したいと願っています。
検査結果に応じて今後の追加検査のご提案などをさせていただきます。必要な場合は適切な医療機関のご提案、紹介状作成をさせていただきます(追加の費用は一切かかりません)。
最終的な結果報告書と画像データは医師2人によるダブルチェックを行い郵送いたします。担当医はいずれもPET-CT検査に長く携わっている放射線診断専門医かつPET核医学認定医・核医学専門医です。また必要な場合は併設の福岡和白病院の各専門診療科医師からの助言を得たうえで検査報告書の作成を行います。
撮像に用いる機器は開院以来更新を重ねており最高水準の装置を有しています。
高額な検査にはなりますが、受診者の皆様のがん発見、また不安を和らげるお役に立てればと切に考えています。

*まとめ*
線虫検査陽性になったからといって直ちに過度の心配をされる必要はありません。
PET-CTはまず行う検査として、多くの方にお勧めできると考えます。
当クリニックでの受診をされる場合は医師による面談にて結果説明や今後の相談をさせていただきます。


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追記

PET-CTと合わせて内視鏡検査や腫瘍マーカーなどを同時にできませんか?というお問い合わせを多く頂いております。

大変申し訳ありませんが、当クリニックではPET-CT以外の検査依頼は対応できません。
尚、線虫検査陽性とのことでPET-CTを受診された場合、PET-CTの結果次第で他にお勧めするべき検査が変化することも十分考えられます。
また、仮にPET-CTにて異常を疑われた場合は、保険診療にて精密検査となるケースもあると思われます。
二度手間とはなりますが、PET-CTをまず受けてからその結果次第で次を考えて頂いたほうが体への負担、また費用の面でもメリットがあるかと思います。
(その際は年齢などの条件があえば自治体の補助で検診の内視鏡検査などが可能な場合もありますので、居住されている各自治体のサイトなどもご確認いただければと存じます。)

一般健診など何も受診されていないという方であれば、当クリニックの提携施設であります、福岡和白総合健診クリニックにて生活習慣病のチェックなども含めた各種PETドックの御予約も可能です。
こちらでは各種オプション検査も含め、一度に予約が可能ですので御希望の場合はお問合せください。
https://www.fw-kenshin.net/petdock